ココモ法

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そして、理解出来ない信号を使ってはいるはずなのだが、少名毘古那神が"わかった"と素直に交信している相手に返事をしているのが伝わる

《あ、その、えーと

そんじゃあ、先ず、最初にオレだけに見えているジュリアンさんがさ、その、人でいう"若返って"いる状態なんだよな

えっと、これって人の世界じゃあ、珍しいことみたいだって、そっちの影の兄ちゃんが"覚った"だの少年の姿をしているだのの話していて、そこから黙る事になって考えている内に気がついたんだ》「ゲココココ」《ああ、それで多邇具久《たにぐく》の言う通り、ジュリアンって銃の付喪神は、理由はわかんねえけれど、オレだけが見えている状況だし、何か人としては今はこの場所はすっげえ、緊張してるわけじゃねえか

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それでいて、付喪神のジュリアン自身は、自分の姿が若返っていることなんて気がついてねえみたいだし》《―――ああ、そうだな》ピーン・ビネガーの仕掛けで皆に聞こえるようになった声で、ジュリアンは動揺しながらも、エリファスを抱き締める力を緩めるが、その手を離すことなく自分の手を確認する

「えっと、スクナビコ、その若返ったジュリアンさんの姿って、おいくつぐらいになるのかな」アルスの声をどこか遠くから聞こえる感じながら、ジュリアンが確認した自分の手はよく覚えているものだった

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確りと恋人の肩を包み込む様に掴む、背が高く長い腕の先にある、四季がもう一回りをしたなら成人を迎えようとしている、そんな"ガキ"だった頃の自分の手

『あら、本当にキザなんです―――』恋人としてのエリファスを最初で最後、続けようとした言葉を遮って、その手で正面から彼女を抱きしめていた

『―――ありがとう、"ジュリアン"』 交わしている抱擁を終えたなら、自分の身に起こる悲劇には健気に身体は振るわさないのに、ほんの数時間前に恋人になった人を呼ぶ声は、喜びと悲しみを震わせる

『それでは、お願いします』 自分を殺して欲しいと頼む恋人の方から、強く抱きしめ返して貰った事で、互いに想いあっているのだと判っているのに、その身体を離した

恋人の命を撃ち抜いた時の自分に"戻っている"のだと判った

《えっと、黄金色や小豆色のコートを着ている兄ちゃんよりも年上って感じだけれども、でも"大人"って感じじゃないな》「何だか、例えが微妙だね」あと2年もしたなら成人を迎える年齢になるシュトとアルスより年上で、それでも"大人"ではないという例えに困惑した表情を浮かべた

《仕方ねえだろ、だってそんな風に感じるんだから!》「ゲココ!」アルスの困惑を含んだ言葉に、僅かばかりムッとしながら少名毘古那神が言い返したなら、相棒である筈の蟇の姿をした使い魔から、文句の鳴き声をあげられた上に、癖っ毛の上でピョンと跳ねられる

そんな子どもの喧嘩を眺めながら相変わらず大切な人を抱きしめ続けつつ眺めて、ジュリアンは小さく笑う

《いや、やんちゃ坊主の神様の言う通りだよ